2006年04月13日

高松塚、滅菌防護服着ずに作業…直後に大量のカビ  

最初に申し上げておくが俺の人生の中で「高松塚」の占める割合は決して小さくない。
学校の専攻が「歴史学」だったこともあり、学生時代から遺跡の発掘作業のアルバイトもやっていたし、博物館のおっさんになれる資格「学芸員」というのを取るため、就職活動のさなかもあちこちの博物館で研修もやらされた。そしてその中で下記の記事に出てくる高松塚古墳を発見した教授にも少なからず係わらせてもらう事もあった。「高松塚」があまりにも大きな発見だったため、よく業界では「一発屋」と言われていたが、それでも当時はガキの頃社会の教科書の表紙をめくった最初に出てくる「壁画」を発見した人が目の前にいて、話を聞く機会があるというだけでまるで自分の価値が高まったかのような錯覚をし、興奮したものだ。もちろん飛鳥(明日香)にも何度か足を運んだ。各地で一般の人では決してお目にかかれないものにも遭遇する事も出来、当時は漠然と「博物館のおっさんになるのも一つの手かな?」なんて考えた時期もあった。

で、今回の事件、

もう勘弁してくれよ!(涙)

高松塚.jpg


1200年もの間、そのままの形で残っ

てきたものが下らない意識の問題で脆

くも崩れ去るこの儚さ・・・・


我々の子孫に対しどれだけの重罪を犯

してるのかを考えると、同じ世代に生き

てきた者として本当に申し訳なく恥ずか

しい・・・



高松塚、滅菌防護服着ずに作業…直後に大量のカビ

 奈良県明日香村の高松塚古墳(8世紀初め)で、文化庁が2001年2月、墳丘内の石室入り口の崩落防止工事を行った際、工事関係者が、滅菌した防護服を着用せずに作業していたことがわかった。

 直後に、石室の外側でカビが大量発

生した。



 同庁が設けた同古墳石室内の保存修理マニュアルによると、古墳内の定期点検や壁画保存などの際には、カメラや室内灯など搬入機材をアルコールで滅菌し、作業者は防護服を着るように定めていた。

 しかし、この工事の際は、用具や土を頻繁に運ぶため、作業服のまま出入りしたとしている。

 文化庁美術学芸課は「01年の工事後のカビ発生は、温度上昇や石室内への虫の進入など複数の要因があると報告しており、防護服を着用しなかったことだけが原因とは考えていない」としている。
(読売新聞) - 4月13日14時43分更新




高松塚古墳損傷 文化庁の隠ぺい体質に批判の声

 
 国宝の極彩色壁画を傷つけ、公表せずに処理していたとは−−。奈良県明日香村の特別史跡・高松塚古墳(7世紀末〜8世紀初め)で、文化庁担当者らがカビの除去作業中に機材を接触、転倒させて男子群像を傷つけたことが表面化し、学者や地元関係者からは驚きの声が相次いだ。文化庁は12日、「損傷事故に関する調査会」(仮称)の設置を決め、報告書をまとめると発表したが、同庁の隠ぺい体質が大きく批判されるのは必至だ。
 高松塚古墳は72年3月、発掘調査をしていた網干善教・関西大名誉教授(当時助教授)らの研究グループが発見した。国内の考古学ブームのさきがけとなり、極彩色壁画はその後、国宝に指定された。今回、文化庁が事故の経緯を公表しなかったことについて、網干名誉教授は「完全な隠ぺい工作。文化庁の不注意で壁画を傷つけていながら隠し、石室解体を決めるなんて」と怒りを隠さない
 白石太一郎・奈良大教授(日本考古学)は「劣化の問題が明らかになり、管理状況が問われた時期になぜミスがあった事実を示さなかったのか。文化庁の体質が問われる」と批判。百橋明穂(どのはしあきお)・神戸大教授(美術史)は「全くの初耳。石室内は立ち上がれないほど狭く、誤って器具を倒すのはありうるが、速やかに傷を処置して公表すべきだった。不信感を持たざるをえない」と語気を強めた。 同庁は今年1月、壁画の現状や保存対策の経緯について、明日香村で初の地元説明会を開いた。村民約100人が出席したが、「壁画を文化庁に任せていいのか疑問」「情報公開が不十分」という不満の声が一斉に上がっていた。それだけに関義清村長は落胆の表情で、「一生懸命作業している中でのことだろうが、隠す必要はなかった。文化庁は現実をありのまま報告しない体質が染み込んでおり、それが変わらない限り信用できない」と言い切った。
 飛鳥古京を守る会事務局長の花井節二さん(65)も、怒りに声を震わせる。「なぜ今日まで黙っていたのか。もう文化庁を信じられない。壁画は国宝なのだから、すぐに国民に知らせるべきだった。村民を対象にした説明会で文化庁次長は情報公開を約束したはず。このままでは解体も任せていいのか不安いっぱいだ」と一気に話した。【大森顕浩、松本博子、中村敦茂、青木絵美、花沢茂人】




○…高松塚古墳をめぐる経緯…○

72年3月 発掘調査で極彩色壁画が見つかる
73年4月 特別史跡に指定
  10月 壁画の現地保存を決定
74年4月 壁画が国宝に指定
76年3月 石室南側に保存施設が完成
  9月 修復作業を開始(〜89年まで)
87年3月 中間報告書が刊行。劣化した四神・白虎(西側)の写真が掲載されるが問題化せず
〜この間 年1回の点検でおおむね「異常なし」と報告〜
01年2月 石室南側スペース「取り合い部」の壁面強化工事
  3月 取り合い部に大量のカビ発生
  9月 石室内にカビ発生

02年10月 石室内に、壁面を汚す黒いカビが発生
03年3月 黒いカビ発生を公表。緊急保存対策検討会を設置
04年6月 恒久保存対策検討会を設置
   同 写真集「国宝高松塚古墳壁画」
     (文化庁監修)が刊行。壁画の劣化が表面化
  10月 劣化の原因究明のため、32年ぶりに墳丘の本格的な発掘調査を開始(〜05年3月まで)
05年4月 検討会作業部会が「石室解体」で合意
  5月 検討会が5案を「石室解体」「石室のみを管理」の2案に絞ったうえ、解体を最有力案に
  6月 検討会が石室解体を決定
  12月 壁画の修復施設を、古墳のある国営飛鳥歴史公園内に設置するこが決まる
06年1月 壁画の現状や保存対策の経緯について、文化庁が地元・明日香村で初の住民説明会
  2月 06年10月から発掘調査、07年2月から石室解体、のスケジュールが決まる。
  3月 京都府加茂町に造られた解体実験場で石室解体実験始まる
  4月12日
    02年1月に石室内で担当者が西壁の一部に傷などをつけたが、文化庁が公表していなかったことが発覚。
(毎日新聞) - 4月12日17時15分更新



こら!文化庁をはじめ全ての役人ども!!

お前ら、まだ税金を還流して自分の懐に入れてるうちはただ腹が立つだけで済まされるけど、

国の宝を台無しにするような行為はホ

ンマに許さんぞ!!




隠蔽体質・・・・



ホンマにしょう〜もない目先の事なかれ主義のおかげで・・・



もう取り返しがつかない・・・・



悔しい・・・・





涙が出そうだ・・・・
posted by ぼやきんぐ at 21:12| Comment(3) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして。TBありがとうございます。

唖然とさせられるような話ですね。自分が取り扱っているものの価値も分からない状態なのかもしれませんね。何とも情けない話です。
Posted by 川の果て at 2006年04月13日 22:06
キングさん、この話はテレビで見ましたよ。
確か、本にするときもこの傷を勝手に修正して写したんですよね。

国を動かす役人がどうしてこんなことばかりするのでしょうかね?
エリーターが一番日本をダメにしているようです。

キングさんの記事を読みながら最後は泣けてきましたが、本来のキングさんとは違う(?)側面を垣間見れて不思議な感じがしました。

強く生きましょうね!

Posted by なべ at 2006年04月14日 17:54
>なべさん、いつもどうも。

>強く生きましょうね!
有難うございます(笑)ちょっと感情が入りすぎましたか?まあいつも最後にオチを考えるんですが、今回はそんな気も起らなかったのは確かですが。
でもなべさんの励ましで強く生きれそうです(笑)
って、今は何の関係もない仕事で、かつ普段は何も考えてないので、本当の考古学を愛する方から見ると「何をえらそうに」と叱られると思います。
ではまた貴殿のサイトにもお邪魔します。(すごいPVなんでしょうね?最近テンプレも落ち着いた感じですし)
Posted by ぼやきんぐ at 2006年04月14日 23:05
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高松塚古墳!憤慨!!
Excerpt: 高松塚の壁画を損傷 文化庁作業中公表せず補修  奈良県明日香村の高松塚古墳(特別史跡、七世紀末−八世紀初め)で二〇〇二年、石室で作業していた文化庁の修復担当者が、誤って空気清浄機を転倒させ..
Weblog: zaraの当方見聞録
Tracked: 2006-04-13 21:51

防菌服なしで古墳に…
Excerpt: 最近、カビなどによる劣化の激しい古墳の話をよく聞きますけれど、高松塚に関しては防菌服の着用を忘れて入り、その直後にカビが大量発生したという話なのだそうです。 ついでに、昨日は古墳の壁画を傷つけていたと..
Weblog: 川の果ての更に果てに
Tracked: 2006-04-13 22:01