2006年06月25日

オシムと妖精(ピクシー)

ちょっとしつこいが第3弾

Jリーグが好きな人なら誰でも知っているが、そうでない人には全く馴染みがない

オシム翁

のことについてもう少し触れたい。


pixy.jpg


俺は名古屋に住んでいたことがある。

最初「名古屋に行け!」と言われたときはものすごく嫌だった。閉鎖的、何を考えているのかわからない、暑い、食い物が独特・・・そんな噂ばかりが聞こえてきた。(実際に行ってみればこんなに住みやすい街はなかったが)

でも、ちょっと待てよ!名古屋といえば、

ピクシーことストイコビッチがいるじゃないか!!

そう思った俺は、できるだけグランパスの練習場に近いところに住もうと家を探した。そして彼の技術を見たいがために何度も練習場に足を運んだ。

それがなに?オシムはどうした?

そういう声が聞こえてきそうだが、俺がオシムを知ったのは他ならぬピクシーへの興味からだったのだ。

イビチャ・オシム 41年5月6日、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ生まれ。現役時代は仏などで活躍。旧ユーゴ代表監督として90年のW杯でベスト8に導く。92年の欧州選手権本大会は、ボスニア内戦で出られなかった。03年からジェフ千葉を指揮。05年にナビスコ杯優勝で初タイトルをもたらした。(2006.1.1asahi.com)


後藤健生氏の「世界サッカー紀行」を読むとよくわかるのだが、大体ワールドカップで優勝する国は決まっている。自国開催チーム以外ではブラジル、ドイツ、イタリア、アルゼンチンなど実に限られた国しか優勝してない。しかし、1990年イタリアワールドカップが終わった時、4年後の優勝候補として挙げられていたのは、その大会でマラドーナのいるアルゼンチンに対し押し気味に試合を進め、120分戦った後惜しくもPK戦で涙を飲んでベスト8で敗れ去った「オシム代表監督率いるヨーロッパのブラジルとも称されるユーゴスラビア」だった。そしてそのユーゴのゲームメーカーはあの「ピクシーことストイコビッチ」だった。

その後のユーゴ内戦で、結局94年どころか、92年の欧州選手権本大会ですでに開催国スウエーデンに入っていたところで急遽帰国を命ぜられ、国際舞台からはじき出されてしまったのだが、(その大会は予選でユーゴに次いで2位だったデンマークが繰上げで参加し、結局そのまま優勝した)もし、内戦がなかったら間違いなく「オシム」も、そして「ピクシー」も東洋の一番端、極東にあるこの島国に来る事はなかったはずだ。少なくともピクシーはそう思う。そうすればあの長良川での伝説の「妖精の舞」−雨の市原戦、ぬかるんでいた地面ではボールをコントロールできないと判断したピクシーが自陣ペナルティエリア近辺から一度もボールを地面につけることなく相手ペナルティエリア近辺まで「空中ドリブル」−も見る日本人はいなかったし、この国のプロサッカーリーグのレベルがあまりにも低すぎることを「自分に対して出されたイエローカードを奪って目の前の審判に向かって突き出して結局退場処分になる」という無茶苦茶わかりやすい形で教えてもらう事もなかったし、ノー天気に飛び跳ねている俺や他のサッカーファンに対して「旧ユーゴ」で行われている戦争とNATOの介入への彼なりの思いを、ゴールを挙げた瞬間の「NATO STOP STRIKES!(NATOは攻撃をやめろ!)」のアンダーシャツを出すことで決して全く別の世界の事ではないことを教えてくれたりしたことはなかったはずだ。

話は少々ズレたが、要は「オシム」という監督はそれくらい実績のある監督で、その証拠はあの「若い選手を見出すにも拘らずその選手に満足な給料を与える余裕がないという理由で他のクラブに毎年毎年引き抜かれるジェフ千葉・市原というクラブ」で、それでも毎年毎年優勝争いに顔を出し、かつカップ戦で優勝してしまうということで充分だろう。

そしてなにより敵ながら

オシムサッカーは見ていて気持ちがいい

ということが俺がイチオシにする最大の理由だ。

なんせ走る!走る!走る!

90分間、ピッチにいる全員が。真夏でも。


俺は、この国のサッカー日本代表が曲がりなりにもワールドカップの予選を通過することが普通になってきたということの貢献者として、外国人Jリーガー2人の存在が大きいと思っている。一人は「ピクシーことストイコビッチ」そしてもう一人は「ドゥンガ」だ。

4年後、この国が自国開催以外で初めて決勝リーグに進むことができた時、もう一人の貢献者として「オシム翁」の名前を挙げる事ができれば・・・

切にそう願う。(ジェフサポさん、すいません)


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[タイトル] 悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記
[著者] 木村 元彦
[種類] 文庫
[発売日] 2001-06
[出版社] 集英社

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posted by ぼやきんぐ at 01:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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